小学生の英検受験事情 その1 ー小学生の英検受験はどれくらい増えている?

  • 2015/9/3

先日、体験レッスンにいらっしゃった保護者の方から小学生のお子様の英検受験に関するご相談を受けました。中学受験を見据えて、小学生のうちに英検3級を取得したいというものでした。

最近、小学生の英検や英検Jr.(旧・児童英検)の受験に自治体が補助を出すという報道が相次いでいて(*1〜4)、小学生の英検受験事情の変化について気になっていたところでした。今回ご相談を受けたこともあり、具体的にどのような状況なのか調べました。

高学年ではクラスの2-3人は英検受験者!?

英検を主催している日本英語検定協会のWebサイトからダウンロードしたデータを整理して、小学生のみの受験者数(1〜5級の合計)の推移を抽出しました(図1)。なお、協会のデータでは「受験者数」ではなく「志願者数」となっているので、グラフの表記はそれに合わせています。

図1 小学生の英検受験者数は、右肩上がりで増加している

図1 小学生の英検受験者数は、右肩上がりで増加している

毎年度約1.4万人増のペースで右肩上がりに伸びており、2012年度には小学生の年間受験者数が20万人を超えました。2014年度は協会発表の志願者数の計算方法が変わり、単純に比較できなくなったので省略していますが、増加傾向は同じです。

文部科学省が毎年発表している学校基本調査によると、2013年度の小学生の生徒数は全国で667万7000人(*5)ですから、単純計算で1年間に小学生の3.3%が英検を受験したことになります(年3回ある受験機会に同一人物が複数回受験することもあるので、実際はもう少し割合が下がります)。これは30人のクラスに1人受験者がいる程度の比率になります。受験者が高学年に偏ることを考慮すると、高学年のクラスでは2〜3人程度、その年に英検を受験した子がいてもおかしくありません。

続いて、級別の志願者数の推移を見てみましょう(図2図3)。

図2 小学生の英検受験者数は、すべての級で増加している

図2 小学生の英検受験者数は、すべての級で増加している

図3 小学生の英検受験者数は、すべての級で増加している

図3 小学生の英検受験者数は、すべての級で増加している

ご覧の通りすべての級で、受験者数が増加傾向にあります。なお、1級の受験者数は数が少なくてグラフからは省略しましたが、毎年度200名前後いて増加傾向にあります。

小学生では5級の受験者が約半数を占めて最も多く、級が上がるごとに受験者は少なくなります(図4)。

図4 小学生の英検受験者の約半数が5級受験者。3級までの受験者で9割を占める

図4 小学生の英検受験者の約半数が5級受験者。3級までの受験者で9割を占める

小学生の英検受験者増の背景に中学受験も

小学生の英検受験者増加の背景に、2009年に始まった小学校での外国語活動の必修化(全面実施は2011年から)があるのは間違いないでしょう。加えて、中学入試の段階で英語を入試科目として導入する動きが盛んになっていることも影響を与えていそうです(*6〜7)。

“ 東京都市大付属中(東京都世田谷区)は新たに英語、算数、作文(日本語)の3科目による「グローバル入試」を始める。問題のレベルは英検準2級から2級程度で、筆記のみ。小野正人校長は「英語教育に熱心だったり、親が英語圏出身だったりする家庭から問い合わせがくるようになった」と関心の高まりを感じているという。”

出典:私立中学入試に英語、首都圏で30校以上に(朝日新聞DIGITAL、*6

日本英語検定協会のWebサイトでは、中学、高校、大学別に、入試優遇や単位認定で英検取得者を優遇している学校を検索できます(図5*8)。ここで「中学入試の際に英検取得者に対して判定優遇や点数加点がある」という条件で見つけられる中学校は、既に首都圏を中心に全国で36校あります(北海道ではまだゼロ)。中学入試の際に評価される英検の級は学校によって異なりますが、「英検3級」が一つの目安になります。ご相談いただいた保護者の方も、こうした状況を踏まえて「小学生のうちに英検3級」を目標とされていたのだと思います。

図5 日本英語検定協会のWebサイトで、入試の際に英検取得者を優遇する中学校を検索できる

図5 日本英語検定協会のWebサイトで、入試の際に英検取得者を優遇する中学校を検索できる

2018年以降、順次外国語授業の必修化が小学3年生からに引き下げられ、小学5年生と6年生では教科化される見込みです(関連記事:http://eigomura.jp/start2018/)。教科化が進み成績が付けられるようになると、中学の受験科目で英語を採用するケースも増加しそうです。入試や就職の際に選択の幅を広げるという観点からも、小さいうちから英語に触れておくことの重要性がこれまで以上に増すと言えるでしょう。

今回は小学生の英検受験の現状について、中学受験の動向を交えて解説しました。次回は学校の授業で文法を学ばない小学生が、英検を受験するときにぶつかる「英検5級の壁」と「英検3級の壁」について考えます。

*1 品川区、英検5級の受験料を助成 小6向けで全額
*2 国際色豊かな福生、小6と中3の英検は公費負担
*3 横浜市、市内16校の小学6年生に児童英検の受験を導入
*4 英語教育から教育全体の水準を底上げし子どもの「総合的な生きる力」を伸ばす
*5 平成25年度学校基本調査(確定値)の公表について
*6 私立中学入試に英語、首都圏で30校以上に(朝日.com)
*7 「中学入試に英語」が急増している事情
*8 受験・進学に「効く」英検! 入試優遇・単位認定 制度

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